自宅の Windows でなるべく無料で C/Java/ OpenGL/携帯アプリ プログラミング!
Time-stamp: "2011-01-13 Thu 08:50 JST hig"
このページでは, (大学などで)ふだん Linux 上で C,Java,OpenGL のプログラミングの学習をしている人が,
自宅の Windows PC でも(フリーソフトなども利用してなるべく無料で) 学習するための情報を提供しています.
C コンパイラとしては Borland c++ compiler 5.5 command line tools, Visual C++ .NT, gcc(Cygwin) について解説しています.
一部分は特に龍谷大学理工学部数理情報学科向けの情報です.
以下に進む前に,
エクスプローラで常に拡張子を表示する
設定をしましょう.
目次
各項目の内容はほぼ独立しています
Borland C(++)のインストール
世の中には無償で使えるC コンパイラがいくつかありますが,
ここでは Borland C++ Compiler 5.5 について説明します.
これは, ボーランドの
ページ
から無償でダウンロードできるものです.
2011年現在, CodeGearのプロダクトであるC++ BuilderのFree trial版である C++ Compiler という位置づけになっているようです. ダウンロード
- インストーラーfreecommandlinetools2.exe をダウンロードし, 実行します.
- ライセンスが表示されるので確認して同意します.
- 途中でインストール場所を質問されます.
デフォルトのC:\Borland\Bcc55のままにすることを勧めます.
以下, そうしたと仮定して説明します.
C:\Program Files\Borland\Bcc55 のように, 空白を含むパス名にした場合,
例えば make が正しく動作しません.
- ここから下の内容は
c:\borland\bcc55\readme.txt
に書いてある内容を説明しなおしたものです.
これを読んでその通りに実行すれば, 以下の内容は不要です.
また,
ボーランドのサポート情報のページがたいへん勉強になります.
-
このファイルを
c:\Borland\bcc55\bin\bcc32.cfg
として保存します(右クリックで, ファイルとして保存, みたいなのを選ぶ)
このとき, 拡張子が正しく .cfgとなる
方法で保存します.
-
このファイルを
c:\Borland\bcc55\bin\ilink32.cfgとして
保存します.
- 環境変数 PATH を設定します. 手順
を実行します. ただし,
(実行ファイルのフォルダ) とある部分を,
c:\borland\bcc55\bin
と置き換えて実行します.
-
これでインストールはおしまいです.
(ご希望の方は, さらに開発環境
BCC Developer
などをインストールしてもよいかもしれません.)
次に基本的な使い方を説明します.
-
好みのエディタ(
メモ帳,
emacs(meadow),
TeraPad,
秀丸
等)
で, ソースファイル(プログラム)を適当なフォルダ(例えば C:\My Documents)に
作ります. たとえば, hello.c
を以下のような内容で作りましょう.
#include <stdio.h>
int main(){
printf("hello, world!\n");
return 0;
}
Borland C++ は厳密な ANSI 規格に従っているので,
授業で使っているテキストの例を入力しても警告が出ることがあります.
上の例なら問題ないはずです.
-
このとき, 拡張子が .txt や .c.txt でなく .c になっていることが必要です.
指示にしたがって保存し, 確認しましょう.
正しい拡張子にするもうひとつの方法は, コマンドプロンプトから
C:\>start notepad c:\"My Documents"\hello.c
とすることです.
- コマンドプロンプトを起動し, cd コマンドで, 保存したフォルダに移動します. 例えば,
C:\>C:
C:\>cd "\My Documents"
- コンパイルします.
C:\My Documents>bcc32 hello.c
- 実行ファイル hello.exe ができます.
C:\My Documents>hello
で実行します.
2007年現在,
Visual C++ 2008 Express Edition を含む
Visual Studio 2008 Express Edition が
Microsoftのページから無償ダウンロード可能です.
自習にはこれで十分かもしれません.
次に2003を例にして基本的な使い方を説明します.
- を起動します. 例えば, C:\enshu に移動しましょう.
C:\>C:
C:\>mkdir \Enshu
C:\>cd \Enshu
と入力し, Enter をおす前に, このウィンドウにマイドキュメントをドラッグすればいいです.
-
好みのエディタ(
メモ帳,
emacs(meadow),
TeraPad,
秀丸
等)
で, ソースファイル(プログラム)を上で cd したディレクトリ(例えばマイドキュメント)に
作ります. たとえば, hello.c
を以下のような内容で作りましょう.
#include <stdio.h>
int main(){
printf("hello, world!\n");
return 0;
}
Visual C++ は ANSI 規格に従っているので,
授業で使っているテキストの例を入力しても警告が出ることがあります.
上の例なら問題ないはずです.
-
このとき, 拡張子が .txt や .c.txt でなく .c になっていることが必要です.
指示にしたがって保存し, 確認しましょう.
正しい拡張子にするもうひとつの方法は, コマンドプロンプトから
C:\Enshu>start notepad hello.c
とすることです.
- すでにそうなっているはずですが, 必要なら cd コマンドで, ソースを保存したフォルダに移動します. 例えば,
- コンパイルします. Linux でいう cc に相当する C コンパイラは cl.exe です.
C:\Enshu>cl hello.c
で,
C:\Enshu>cl hello.c
Microsoft(R) 32-bit C/C++ Optimizing Compiler Version 13.10.3077 for 80x86
Copyright (C) Microsoft Corporation 1984-2002. All rights reserved.
hello.c
Microsoft (R) Incremental Linker Version 7.10.3077
Copyright (C) Microsoft Corporation. All rights reserved.
/out:hello.exe
hello.obj
のような感じで実行ファイル hello.exe ができます.
- 実行します.
C:\Enshu>hello
Cygwinは, Windows 上で,
Unix (Linux はその一つ) に似た環境を実現する無料のソフトウェアです.
したがって, 実習室の Linux に似た環境を,
Windows 上で使うことができます.
当然 C コンパイラ cc なども含まれていて, プログラミングの学習ができます.
残念なことに, Cygwin の cc は
日本語の使用に制限があります(Shift JIS が通りません).
この点を修正した(前処理段階を付加した) cc を含む,
Cygwin のインストール用 CDR を,
中野先生
が作ってくださっています.
数理情報学科の学生で, 自宅学習のために利用したい人は,
中野先生にお願いしてみましょう.
-
OpenGL本体(のDLL) は, Win95OSR2 以降は Windows 本体に含まれています. 新たに作業することはありません.
Win95OSR2 未満の場合,
Microsoft の配布しているファイルを入手しましょう.
- Windows 用の glut (OpenGL Utility Toolkit) は,
Nate Robinson 氏のページ
から入手できます.
バイナリも提供されています.
以下, Borland C++ の場合と, Microsoft Visual C++ の場合に分けて説明します.
- Visual Studio /.NET/2003の場合
-
インストール位置は次の通りです.
- 次のファイルを C:\Program Files\Microsoft Visual Studio(.NET(2003))\VC98(またはVc7)\Include に GL というフォルダを作り, GLの中にエクスプローラでコピーまたは移動します.
glut.h
- 次のファイルを C:\Program Files\Microsoft Visual Studio(.NET(2003))\VC98(またはVc7)\Lib にエクスプローラでコピーまたは移動します.
glut32.lib
- 次のファイルを C:\Windows\System または C:\WinNT\System にエクスプローラでコピーまたは移動します.
glut32.dll
この各場所にコピーした後, Visual Studio を再起動する必要があります(Visual Studioは起動時にinclude path や library pathのファイルをインデクス化しているらしい).
GLUT の導入方法は,
崎間きみひささんのページ
Shinya Miyazakiさんのページ
等も参照させてもらいましょう.
- Borland C++ の場合
-
まず, glut32.dll から,
glut32.lib を生成します.
バイナリに含まれるglut32.dll
をどこかのフォルダ(たとえば C:\My Documents)
に置きます.
そのフォルダをカレントとして,
Borland C++ Compiler に付属するimplib.exe
( C:\Borland\Bcc55\bin\implib.exe ) を使って,
X:>C:
C:>cd \"My Documents"
C:\My Documents> implib glut32.lib glut32.dll
とすると, カレントに glut32.lib が生成されます.
インストール位置は次の通りです.
- 次のファイルを C:\Borland\Bcc55\Include\GL にエクスプローラでコピーまたは移動します.
glut.h
- 次のファイルを C:\Borland\Bcc55\Lib\PSDK にエクスプローラでコピーまたは移動します.
glut32.lib(glut32.dll を変換して得られる)
- 次のファイルを C:\Windows\System または C:\WinNT\System にエクスプローラでコピーまたは移動します.
glut32.dll
- mui は glut の一部ですが, 上のバイナリには含まれていません
ソースからコンパイルすればよいのですが, 少し面倒かもしれません.
また, .NET ではglut.h を修正する必要があります.
ご相談ください.
- Visual Studio (.NET)の場合
-
- 次のファイルを C:\Program Files\Microsoft Visual Studio(.NET(2003))\VC98(またはVc7)\Lib にエクスプローラでコピーまたは移動します.
mui.lib
- フォルダ C:\Program Files\Microsoft Visual Studio(.NET)\VC98\Include\mui を作成し, 次のファイルを C:\Program Files\Microsoft Visual Studio(.NET)\VC98\Include\mui にエクスプローラでコピーまたは移動します.
mui.h
- プロジェクトごとに, ソリューションエクスプローラで, リソースファイルに mui.lib を追加します.
- Borland C++ の場合
-
- 次のファイルを C:\Borland\Bcc55\Lib\PSDK にエクスプローラでコピーまたは移動します.
mui.lib
- フォルダ C:\Borland\Bcc55\Include\mui を作成し, 次のファイルを C:\Borland\Bcc55\Include\mui にエクスプローラでコピーまたは移動します.
mui.h
C と OpenGL を用いた Visual Studio でコンパイルできる単純なプログラム例を
計算科学/実習のページで公開しています.
ここに載っているsource は, Windows 上で, グラフィクス画面を伴う
コンソールアプリケーションとして動作します.
- Sun の
ダウンロードページ
で, J2SEのJDK6Update nn をダウンロードしてインストーラを実行しましょう.
J2EEやJ2MEやJREではありません.
途中から英語のページになりますが, Accept License Agreement を accept して,
Windows Multi-language を選びます. Ofline, Online はどちらでもかまいません.
オプションやインストール場所は変更する必要はありません.
以下ではデフォルトの
c:\Program Files\Java\jdk1.6.0_nn
のままだと仮定して説明します.
-
カスタムセットアップでJREその他もインストールするかきかれるかもしれません.
どちらでもいいです.
- 環境変数 PATH を設定します. 手順
の内容を実行します. ただし,
(実行ファイルのフォルダ) とある部分を,
c:\Program Files\Java\jdk1.6.0_nn\bin
として, 手順 を実行します.
と置き換えて実行します.
-
以上でインストールは終了です. 以下,
基本的な使い方を説明します.
-
好みのエディタ(
メモ帳,
emacs(meadow),
TeraPad,
秀丸
等)
で, Hello.java などのソースファイル(プログラム)を作り適当なフォルダ(例えば C:\My Documents)に保存します. たとえば次のような内容です.
public class Hello {
public static void main(String[] args){
System.out.println("Hello, world!");
}
}
-
このとき, 拡張子が .txt や .java.txt でなく .java になっていることが必要です.
指示にしたがって保存し, 確認しましょう.
- コマンドプロンプトを起動し, cd コマンドで, 保存したフォルダに移動します. 例えば,
C:\>C:
C:\>cd "\My Documents"
- コンパイルします.
C:\My Documents>javac Hello.java
- クラスファイル Hello.class ができます.
C:\My Documents>java Hello
で実行します.
携帯 Java のページも公開してます.
Office Suite
Microsoft Office とある程度互換性を持つ,
無料, または低価格の Office Suite として, 次のようなものがあります.
Powerpoint 互換のアプリケーションも含まれています.
Copyright © 2002-2007 Saburo Higuchi. All rights reserved.
樋口三郎,